超伝導の性質について①
超伝導という現象には様々な性質があります。今回はその性質の内、3つを説明したいと思います。(めっちゃ時間かかった)
1.電気抵抗がゼロ
超伝導と聞いたとき、多くの人が真っ先に考えるのがこの性質だと思います。ケーブル状にして電線に使えたらとんでもない量のエネルギーが節約できます(超伝導線材というものが既にあり、MRIなどに使われています)。夢がありますね。
2.マイスナー効果
(図1:マイスナー効果のイメージ図)
マイスナー効果と聞いて「あーあの性質だよねー」と思う人はそんなにいないんじゃないかと思います。(そんな人なら活動に協力してほしいところです。そんな人でなくても是非!)
超伝導体が冷やされて超伝導状態になったとき、超伝導体はその中に磁束が入ってくるのを嫌がります。そこに外部から磁石などを使って磁場をかけると超伝導体はそこから出る磁束を弾きだします。(上の絵を見てなんとかイメージを持っていただければ幸いです)
超伝導体が浮いてる様子を見た事があるかもしれませんが、このマイスナー効果ともう一つこの後説明するピン止め効果による現象です。
3.ピン止め効果
(図2:ピン止め効果のイメージ図(青線))
(これを説明するのはとても難しいです…)まず超伝導体は2つの種類に分ける事ができます。
1つは超伝導体全体が「常伝導状態(超伝導状態じゃない事)」か「超伝導状態」かの2種類の状態しかない第1種超伝導体で、もう一つが上の2つの状態に加えて「超伝導状態と常伝導状態が混ざっている混合状態」という3つの状態がある第2種超伝導体というものです。
水銀やチタン、鉛などの単体金属は殆どが第1種超伝導体、私たちが研究対象にしているY-Ba-Cu-O系超伝導体などの化合物は全て第2種超伝導体に属します。
(ここで話を元に戻して)ピン止め効果というのは説明した第2種超伝導体の「超伝導状態と常伝導状態が混ざっている混合状態」において、外部磁場をかけるとその常伝導の部分に一部の磁束がピンで止められたかのように(串刺しのイメージ)捕らえられてしまう現象のことです。
ここでマイスナー効果を思い出してみましょう。外部の磁束をはじき出す現象ですね。さらにピン止め効果でその場所に串刺しになってしまいました。もう超伝導体は浮いたはずです!(は?って思ったら私の説明不足のせいです。すみません…)
これらを含めて超伝導体は複雑な現象に満ちていて、マイスナー効果などを示すロンドン方程式なんてものもあって(数式で説明できるってすごいですね)もう私は頭が痛いです…ネットで「超伝導」と検索するとこんなクソみたいな説明よりも分かりやすいサイトはいくらでも出てくるので興味がある方は是非!ついでにスマドミも是非!
0コメント